ホンダのトリビア

地球を思いやるココロ・ホンダの自然保全活動

環境問題が課題となっている現代では、多くの企業で様々な環境保全活動が行われています。どの分野にも環境は関わることであり、私たちが生きていく上で大切な資源です。今回は、ホンダの環境保全活動についてご紹介します。

素足で歩ける砂浜に!ビーチクリーン活動

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ホンダでは、素足で歩けるような砂浜にしようという思いからビーチクリーン活動を行っています。これは1999年のある日、従業員が偶然訪れた砂浜がゴミだらけで、言葉を失うような悲惨な状態を見たことをきっかけに始められました。ホンダのモノをつくりだす「技術」、独創的なアイディアを持つ「人」、そして「技術で世の中に役に立ちたい」というモノづくりへの熱い思いによって現実化した活動です。
この活動では、ホンダが開発したオリジナルの機械であるビーチクリーナーも使用されますが、あくまでも主役は「人」であり、人が自分の手でゴミを拾うことを中心としています。活動にはホンダの従業員だけではなく、地域の人々にも参加してもらい、自分たちが暮らしている場所を自分たちで綺麗にして守るという意識を持ってもらえるように活動しています。目に付くゴミが無くなったところで、細かいゴミまで回収できるビーチクリーナーでさらに砂浜を綺麗にしていきます。機械はあくまでもサポート役として使用されています。
活動は、自治体から要請を受け、スケジュールや条件が合えば開催されます。ブラジルなどの海外でもイベントとして行われていて、世界中が繋がっている環境を守っています。

水の源を守る!「水源の森」保全活動

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水源の森保全活動では、豊かな水を育む森を次世代へと守っていくために、従業員やその家族、またOB、OGの方によって保全活動が行われています。ホンダは常に50年、100年先の未来のことを考えているからこそ、現在から未来までずっと続いていく環境問題に取り組み、この活動が行われるようになりました。
保全する森は、主に製作所のある地域が選ばれ、群馬県、栃木県、埼玉県、山梨県、静岡県、三重県、熊本県の7県8地域で行われています。活動内容は地域それぞれの課題にあったもので、例えば栃木県足尾町では、荒廃した足尾銅山に緑を蘇られる活動を、群馬県みなかみ町では、ダム造成でできた人工林を自然の森に戻す活動を行っています。
実際に森に入って自分たちの手で森を再生していくことで、普段当たり前のように水道水から出てくる水は森が育んでくれているということが実感できます。そして、それを実感できるように活動を続けています。再生や成長には長い年月がかかる森だからこそ、ホンダも長い年月をかけて保全活動を行っています。すべては、何年先の未来でも人と森が豊かであるようにするためです。

コンクリートの壁はつくらない!「ふるさとの森」づくり

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ホンダの国内工場や研究所には、それぞれ「ふるさとの森」があります。もともと「生産工場と地域の人々との間には、その結びつきを遮断するコンクリートの壁はつくらない」という想いがきっかけで、1976年、各工場の周りには壁ではなく森をつくる緑化プロジェクト「ふるさとの森実行委員会」が発足し始められました。
このふるさとの森は日本の「鎮守の森」をモデルにしていて、ある程度成長した森は最低限の手入れに留めて自然の成長を見守る形が取られてきました。しかし、人間と森との共生のためには「里山」という考え方も必要であり、この活動では人間の生活に密着させながら成長させていくために、ビオトープをつくり人と自然が触れ合えるようにしています。ゲートエリア、環境保全エリア、昆虫エリア、鎮守の森・水辺エリアをつくり、工場見学とともにふるさとの森を巡る「森めぐり」も行い、特に次世代を担っていく子供たちを中心に触れ合いを大切にしています。
人の手を加えながらも、そこに必要な植物や生物が集まるように、また、人々が環境へ興味を持ち、大切なものであるという意識が根付くように、ホンダはふるさとの森づくりを行っています。

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